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インタビュー:マイウエイ技研(株)楊仲慶社長 プリント
2008/10/26 日曜日 15:43:19 JST
独自の技術を強電気分野で展開
「理念のない企業は成長できない」


■研究開発用の機器が得意分野
ts-081026.jpg電力はモーターなどを動かす「強電」と、通信に使う「弱電」に分けられる。この強電分野で研究開発用のツールと、省エネルギー機器の開発に独自の技術を発揮しているのがマイウエイ技研だ。なかでも、大学などを顧客とする研究開発用機器の開発は売上の7~8割を占め、同社の得意分野となっている。
また、グループ会社には技術者向けの教育とセミナーを行っているマイウエイテクノサービスと、モーターの制御装置などを製造しているマイウエイ電気がある。ともに2005年に分社化し設置した。

■社員が10人超えたら企業理念が必要
現在の売上高はグループ全体で9億円。これまで二ケタ成長を続けている。成長のカギを握っているのが社員との企業理念の共有だ。社長の楊仲慶(ヤン・ツォン・チン)氏は「理念のない会社は成長できない」と言い切る。
会社の規模が小さければ、経営者の意思もフェイス・ツウー・フェイスで社員に伝えられる。しかし、従業員が10人を超えるとそうもいかない。そこで楊氏は「会社がいま何を目指しているのか」「会社にとって何が大切か」を日頃から社長を含めた全員が認識していなければならないと強調する。そのマイウエイ技研の企業理念は「電気エネルギー分野で先端技術に挑戦し、地球にちょっぴりいいことをする」などの三点だ。

■考えられることを「すべて実行」
しかし、企業理念を社内に浸透させることはそう簡単ではない。得てして掛け声だけに終わる企業も珍しくはない。そこで楊氏は普段の仕事を通じて企業理念が伝わるよう「考えられることはすべて実行している」。
まず4年前から始めたのが、社長自らが書くメルマガと月1回発行する社内報(B4裏表のカラー印刷)だ。これに加えて週1回の朝礼と、毎月数回の発表会も欠かさず行っている。社内報の記事は社員が持ち回りで書き、朝礼では報告や連絡などの事項を互いに確認しあう。発表会では、仕事で今何をしているのかを発表し、疑問点などがあればそこで社内の意見を求めるのである。
このように、頻繁に社員同士のコミュケーションの場を作るのは「日常の仕事に追われて、ともすれば見過ごしがちになる会社の方向性や、会社の将来像を普段から語りあう」のが狙いだ。

■社員が講師になる社内セミナー
一方、ユニークなのが月2~3回開いている社内セミナー。これはグループごとに社員が講師となり、さまざまなテーマについて1時間学習する。これで講師役の社員はコミュニケーションの方法を覚え、また互いに共通のテーマを考えることで仕事へのモチベーションも高められるという。
また、親睦を深めるためにアフターファイブの活用も積極的だ。毎月1回は会社の費用負担で全員が参加できる"飲み会"も開いている。
「私自身を含めて、自分をどうやって成長させるのか、について誰もが常に考えられる場を提供したい」と楊氏は語る。そんな同氏がモットーにしているのが、社員が出社する前に自分の仕事を終わらせること。毎朝6時半にはデスクに向かい、前日から持ち越している案件があればそれをすべて片付け、必要な決済もできるだけ済ませてしまうのである。それと月2~3冊の読書も忘れない。
今後の事業計画については「新規事業に注力したい」とする。なかでもモーターの省電力化で技術開発に力を入れる予定だ。グループ全体で100億円の売上を中期目標としており、今後大きく成長しそうである。

マイウエイ技研:http://www.myway-labs.co.jp/

 
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