技術者のビタミン・ニ週1冊「経営者の心構え」( Vol.46) |
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2008/10/20 月曜日 10:22:02 JST |
「成功する経営、失敗する経営」(江口克彦/PHP研究所)
私は電動車用e-Engine(モータ+コントローラ)事業に挑戦している。
どうすれば、この事業を軌道に乗せることができるか最近は、寝っても起きてもこのことばかり考えている。
「社員はゴルフのときには、ゴルフに興じたらいい。お酒を飲んでいる時には、お酒に興じたらいい。だが、経営者は断じて許されない」。まったく、うなずく話である。
経営者として、私は以下の3つを心がけている。
1.透明清廉 経営に関する情報はなるべく社員にオープンする。公私混同せず、社員との食事は基本的にポケットマネーから。
2.果敢挑戦 挑戦こそ、会社の成長、社員の成長がある。現状満足は、会社の滅亡につながる。
3.即断即決 だらだらも決めないで生じる機会ロスは、間違った決定を正すことのロスより、遥かに大きい。
本書を読んで、感銘した言葉をいくつか紹介します。
- 経営者は四六時中考えている。テレビを観ていても、経営のことを考えている。ゴルフをやっても考えている。そのような経営者でなければならない。
- 要するに、常に正しい即断即決をすることがもちろん、望ましいが、もし間違った即断即決をした場合、それが間違いだと分かったら、すぐに是正する。このように正しい方向に舵取りをしていく。
- 60点の能力があれば、その人にどんどん仕事を任せたらいい。但し、それにプラス熱意が大事である。
- 部下に仕事をやってもらうという、そのことの責任を上司は引き受けなければいけない。
だから、それなりの励ましをし、その進み具合を確認してあげる。壁にぶつかっていればアドバイスをしてあげる。
- 情で判断してしまうと、組織は大混乱してしまう。一方、理だけで対応していくと、組織は冷たいものになっていく。
従って、理性で考えて、情を添えていく。その順番で理と情を調和させる。
- 挑戦なくして発展なし。発展なくして経営なし。経営者は命をかける思いで、新たな挑戦を続けなけなければならない。
- 平易に言えば、まず自分で考え、次に多くの人の意見を聞き、もう一度自分で考えて結論を出す。この作業を、無心の心に行うのである。
筆者プロフィール
氏名: 楊 仲慶(ヤン ツォンチン)
生年月日: 1962年6月1日
出 身 地: 中国浙江省
略歴:
1983年7月: 中国浙江大学電気工学部
卒業
1990年9月: 東京工業大学電気電子工学科博士を取得
1990年10月: 東洋電機製造(株)技術研究所入社
1994年1月: 東洋電機製造(株)退社
1993年7月: マイウェイ技研(株)設立
1999年11月: 西安交通大学 特聘 教授
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