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目指せ!横浜ビジネスグランプリ(第8回):応募者に聞く-㈱テクノラボ 林光那社長 プリント
2008/10/16 木曜日 10:10:12 JST
液状プラスチックで試作品を短納期で製作
プラスチック製品の少量生産が可能になった!


■金型を使わずに試作品をつくる
これまでプラスチック製品を作る際に負担となっていたのが試作品(モックアップ)の製作ではないだろうか。プラスチック製品を作るには、通常まず金型から起こさねばならないが、その製作には1カ月以上の時間とかなりのコストが必要だ。しかも金型は一度作るとほとんど修正ができない。そこで事前にモックアップを作ってイメージや不具合の確認したいのだが、これは相当にコストと手間がかかる作業なのだ。
ts-081016-1.jpgこの悩みを“液状プラスチック”技術で解決したのがテクノラボである。社長の林光那氏は2008年の横浜ビジネスグランプリのファイナリストだ。
液状プラスチックは一般のプラスチックと同じ機能を持ちながら、分子構造の違いで液状化している。このため、たとえばシリコンの型などに流し込めば短時間で成型することが可能で、さらに化合物を配合すれば柔らかさや肌触りまで、一般のプラスチックにない機能を持たせることができる。この液状プラスチック技術を活かし、テクノラボではデザインからモックアップ、設計、製作までを一挙に手がけている。

■デザインから試作品まで最短で1週間

液状プラスチックを利用する一番のメリットは、金型を起こすことなくモックアップを作るので納期が非常に短かくなることだ。同社ではデザインからモックアップまで最短で1週間あれば納品可能だという。
林氏は「プラスチックの歴史は射出成型による大量生産の歴史だ。これまでさまざまなプラスチック技術が開発されてきたが、大量生産に向かないものはすべて切り捨てられてきた。液状プラスチックもそのひとつだ。しかし、マーケットにはモックアップのような一品対応や、少量生産のニーズがある」と語る。
2004年の創業当時は、プラスチック部品の生産などに力を入れていた。しかし、モックアップに関する問い合わせが多いことから、それをビジネスの中心に切り替えた。最近では液状プラスチックの配合技術も注目されるようになり、これまでにない機能を持つプラスチックの開発に力を入れている。

■7年後に年商20億を目指す

林氏によれば事業が軌道に乗り始めたのは1年ほど前からで、今後の7年間で年商20億円の企業に育てたいという。これを達成するとプラスチック業界のモックアップメーカーではトップに近い売り上げになるという。
ちなみに、林氏は2008年横浜ビジネスグランプリで有形無形のさまざまな財産を手に入れたとする。とくに貴重だったと振り返るのは「出場することにより事業計画を真剣に考えた」ことだ。
「グランプリで発表するために、さまざまな角度から事業プランを考えねばならなかった。これで自社の強みと弱みがわかり大きなプラスとなった」とする。
「考えて考え抜く」と、これまで気がつかなかった可能性がそこから見え、大きな力になったのだという。液状プラスチックの技術を持つテクノラボの今後の活躍が楽しみである。

㈱テクノラボ:http://www.techno-labo.com/
横浜ビジネスグランプリ公式サイト:http://www.danzenyokohama.jp/ybg/top.html

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