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インタビュー:(株)サイレンスネット 千田達雄社長  プリント
2008/09/02 火曜日 17:56:27 JST
 
   ●技術商社機能をフル活用しニーズに合わせた製品提供
   ●バーコードリーダーに特化して事業拡大


■無線方式はコスト高
おもにバーコードリーダーによる自動認識システムの輸入販売を手がけているのが、サイレンスネットだ。2003年に松下インターテクノから自動認識事業を継承し、国内の医療機器メーカーなどを主要な販売先としている。国内にもバーコードリーダーのメーカー各社があるが、なかでも同社は得意の技術商社としての機能を活かし、取引先のニーズに合わせて小回りの利く営業で実績をあげている。
ts-080903-1.jpg社長の千田達雄氏はバーコード市場についてこう看破する。
「RFID(Radio Frequency Identification)が登場したときはバーコードの時代がもはや終わったかのように言われたが、決してそんなことはない。RFIDも優れているが、それに切り替えるには多額の経費がかかる。これでは企業もそう簡単に動けない。それに比べてバーコードはコストパフォーマンスに優れており、これからもなくなることはないだろう」
いうまでもなく、RFIDとはID情報をタグに入れそれを無線通信で読み取る方法のことだ。

■痒いところに手の届く企業になる

バーコードリーダーの販売に力を入れる同社の一番の特徴は商社機能を活かせることだ。「国内メーカーは量産品ばかりに力を入れて営業し、また海外のメーカーは顧客に対して今ひとつニーズを汲み取り切れず、カタログ製品だけを売ろうとする」と指摘する。そこで、同社では仕入先各社の個々の製品特徴を活かし、顧客の要望に合わせてさまざまなメーカーの製品を提供する。
最近ではバーコードを読み取る「バーコードリーダーエンジン」だけの販売も手がけている。メーカーができないような、いわば「ユーザーの痒いところに手が届く」ような営業が強みだ。
同社が事業を拡大するにあたり最初にターゲットにしたのは物流市場だった。しかし、マテハン(マテリアル・ハンドリング)とも呼ばれる業界は、顧客のニーズが見えにくかった。そこで注目したのが多種類の試薬を扱うメディカル業界だった。そこで医薬品業界への営業を強化し、今では売上の50%を占めるほどとなった。今後はさらに自動車、電機、電子工業などをターゲットにしたいと意欲をみせる。

■最新のIT情報が耳にできる
千田氏は新横浜ITクラスター交流会の常連のひとりである。「たぶん、ICチップやソフトウエアと関係ない当社は参加企業のなかで一番異色ではないだろうか」と同氏は言う。
それでも参加している理由は、セミナーやそのあとの交流会で最新のIT情報が聞けること。参加するたびに「ビジネスの参考になることが必ずある」と語る。モットーとしているのは「これまで話したことのない人と話すこと」だ。自分の知らない人の話しが聞けることが何よりのメリットなのだという。
同社では今後バーコードだけでなくRFIDの取り扱いも計画しており、自動認識システムの総合技術商社としての拡大を見込んでいる。

サイレンスネット:http://www.silencenet.com/

 
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