目指せ横浜ビジネスグランプリ(第5回):"ブラシュアップ"とは? |
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2008/08/07 木曜日 07:30:33 JST |
専門家の視点で事業の実現性をみつめ
応募プランの確実な成功を支援
■ビジネスプランの完成度を高める
横浜ビジネスグランプリで1次選考を通過すると、本審査に向けて数回にわけプレゼンテーションなどの"ブラシュアップ"が行われる。これが応募者にとってひとつの魅力となっているという。果たしてこれはどのようなものなのだろうか。横浜企業経営支援財団(IDEC)経営戦略室の鴇田実氏と経営支援課担当課長の小田部耕一氏のおふたりに話しをうかがった。
左:鴇田実氏 右:小田部耕一氏
「ブラシュアップとは、よりビジネスプランの完成度を高めるためのお手伝いです」と鴇田氏は説明する。2008年の横浜ビジネスグランプリの総応募件数は118件。このうち、書類審査に通ったのは104件。さらにこれを精査する1次選考を行い、14人がセミファイナリストとなりその対象となった。
「今回はプレゼンテーションのやり方と、ビジネスプランのへのアドバイスでお手伝いしました」と語る。
■5分間でプランを説明
じつは、2008年の横浜ビジネスグランプリのファイナルは7人の審査員を前に、持ち時間5分間で、いかにわかりやすく要点を伝えられるのか、というのがポイントのひとつになっていた。
この審査方法はIDECでも初めての試みだったが、わずかな時間で事業プランと、それにかける熱意を表現できることは、起業家にとって「伝える力」を磨くことであり、経営上で大きな力となる。いかに優れたビジネスプランであっても、支援や商談を確実に実現させるためには、相手の心をつかまなければならないのは言うまでもないことだろう。
■"わかりやすく伝える力"をアドバイス
プレゼンテーションのブラシュアップを担当したのは、この分野に優れたノウハウを持つ専門の会社だった。
小田部氏は「起業家の多くはプランそのものより、ややもするとプランへの思い入ればかりを語ってしまうことがあります。これでは第三者に正確にプランを伝えることができないのではないと思います。また、なかには会社概要やこれまでの実績から話し始める方もいらっしゃいますが、これも説明を受ける側からすると、今ひとつ最初のインパクトが弱いのではないのでしょうか」と指摘する。そこで初めに収益性を訴えるなど、ずばりプランのポイントから入る方法を勧めるケースもあったという。
■200名経営の専門家がいる
一方、1次選考を通過できなかった応募者へのサポートはIDECのビジネスエキスパートが対応した。ビジネスエキスパートとはIDECに登録されているコンサルタント業や経営実務の経験者など、さまざまな分野で活躍する200名の経営専門家たちのことである。
その人たちが事業プランについての収益性の判断や改善のアドバイスをするのである。
「たとえば対象市場をもっと絞った方がいいとか、特許などの権利関係はどうなっているのか、さまざまな視点で検討していただいています。これによって応募した最初のプランがどんどん変わって、より具体化できる内容に変化することもあります」と言う。場合によっては応募した内容が最初と最後ですっかり変わってしまうことも珍しくはないようだ。
■より多くの起業家を手伝えないか検討
今後のブラッシュアップではどのようなことを予定しているのだろうか。これについて鴇田氏は「できるだけ多くの応募者を対象にできないかと考えています。たとえば、ビジネスプランとして実現性の高いものについては、最終審査に至らなくとも審査の通過者に近いアドバイスやサポートができないか検討したいと思っています」と言う。
今月下旬にも発表される2009年のビジネスグランプリは、よりパワーアップした内容になりそうだ。
横浜ビジネスグランプリ公式サイト:http://www.danzenyokohama.jp/plan3/ygp2008/index.html
過去記事
・目指せ!横浜ビジネスグランプリ(第4回) 応募者インタビュー
・目指せ!横浜ビジネスグランプリ(第3回) 審査員インタビュー
・目指せ!横浜ビジネスグランプリ(第2回) 2008年の審査結果
・目指せ!横浜ビジネスグランプリ(第1回) 注目される理由
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