技術者のビタミン・ニ週1冊「利益感覚を養う 」( Vol.33) |
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2008/04/21 月曜日 20:31:18 JST |
「稲盛和夫の実学-経営と会計」(稲盛和夫/日経ビジネス人文庫
車を運転するのに、燃料メータや速度メータを見なければならないと同じく、会社・部門運営にも、キャッシュフローや損益表を把握しなければならない。
経営管理者・マネジャーを目指すには、利益感覚を養うことが重要である。
技術出身のマネジャーは製品開発が完了したことで満足してしまい、それが会社や組織にどれくらいの利益をもたらしているか、あまり関心しないことが多い。
それでは、本当の意味で、マネジャーとしては失格である。
稲盛さんは技術者でありながら、「アメーバ経営」などの仕組みを作って京セラーを育てあげた。私は、当社の経営において、彼の考え方や知恵を多く拝借し、当社の管理システムを作ったのである。
本書を読んで、感銘した言葉をいくつかご紹介します。
- 顧客が喜んで買ってくれる最高の値段を見抜いて、その値段で売る。
その値決めは経営と直結する重要な仕事である。
- 筋肉質経営に徹する。
機械や設備は、もし中古で間に合うのなら、それで我慢せよ。
- 予算制度は要らない。要るお金はその都度、稟議を出せ。その都度決裁をする。
これまでの予算制度は、経費に関するものは、計画通りにどんどん進んでいくが、肝心の売上が計画通りに増えないことが多い。
- 「一升買い」。つまり、使う分だけを当座買いするから、高く買うように見えるが、社員はあるものを大切に使うようになる。余分がないから、倉庫も要らない。在庫管理も要らない。これらのコストを通算すれば、その方がはるかに経済的である。
- ダブルチェックの基本は1人ですべてできるようなってはならない。
入出金においては、お金の出し入れする人と入出金伝票を起こす人を必ず分けることが原則。人に罪を作らせない。
- アメーバ経営とは、小集団独立採算制度による経営管理システム。
リーダーには、上司の承認は必要だが、計画、実績管理、労務管理、などの経営全般が任せされている。
- 経営目標という経営者の意思を全従業員の意思に変えるにはやはりトップダウンでしかありません。
筆者プロフィール
氏名: 楊 仲慶(ヤン ツォンチン)
生年月日: 1962年6月1日
出 身
地: 中国浙江省
略歴:
1983年7月: 中国浙江大学電気工学部 卒業
1990年9月:
東京工業大学電気電子工学科博士を取得
1990年10月: 東洋電機製造(株)技術研究所入社
1994年1月: 東洋電機製造(株)退社
1993年7月: マイウェイ技研(株)設立
1999年11月: 西安交通大学 特聘 教授
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