2008/03/31 月曜日 09:11:33 JST |
これからの開発力を身につける~「ユーザ(人間)中心設計」のすすめ~
皆さんが提供している商品やサービスは、ユーザにきちんと受け入れられているでしょうか?
1990年頃から、携帯電話をはじめとして一般に広く普及し始めた近年の情報機器は、大変便利な装置として受け入れられると同時に、どうやって使えば良いのか分からない、といったusability(ユーザビリティ=使いやすさ)上の問題を多く引き起こしています。情報機器に求められるような様々なユースケースに幅広く対応することは、従来のエンジニア主導の開発では限界となっています。こうした問題を改善するためにユーザ視点を取り入れた開発=「ユーザ(人間)中心設計」が導入され始めておりますが、実際にはまだまだその重要性が開発現場で十分に認識されているとは言えません。
ユーザに使ってもらえない、もしくは不満を感じさせながら使わせるような商品やサービスは、次の購買意欲が向上しないという結果としてメーカの不利益となって還ってきます。
本コラムでは、ユーザインタフェースに見られる様々な問題や工夫を、弊社webサイト「使いやすさ研究所」の人気コンテンツ「使いやすさ日記」に掲載した内容を中心に、具体的な事例を取り上げ簡単な解説を加えご紹介していきます。ユーザの視点で見た時に起こっている状況を直視することで、「ユーザ(人間)中心設計」の意義とその重要性を一人でも多くの開発関係者に気づいていただけると幸いです。
筆者プロフィール
龍淵 信
1963年生、1986年法政大学工学部建築学科卒業後、工業デザインを勉強。
1992年株式会社ノーバスに入社。2001年4月にグループ会社の株式会社ユー・アイズ・ノーバスの設立に参画。
2005年10月グループ会社である株式会社U'eyes Design(ユー・アイズ・デザイン)の執行役員を経て、2007年10月よりノーバスの経営戦略室とU'eyes Designのシニアアドバイザーを兼務。現在に至る。
携帯電話などのコンシューマ製品、公共機器、OA機器のユーザインタフェース開発およびユーザ評価・調査に数多くかかわり、特に自動車用システムは、ここ10年ほどで150ほどのプロジェクト実績を持つ。
株式会社 U'eyes Design:http://ueyesdesign.co.jp
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