技術者のビタミン・ニ週1冊「80対20の法則を知る」( Vol.24) |
|
2007/12/05 水曜日 07:03:57 JST |
「80対20の法則」(リチャード・コッチ/TBSブリタニカ)
80対20の法則とは、投入・原因・努力のわずかな部分が産出・結果・報酬の大きな部分をもたらす法則のことです。
世の中に、殆どの事象は、およそのこの法則に沿っています。
例えば、売り上げの80%はおよそ20%の顧客からもたされている。
1日2割の時間が、8割の成果を作っている。
逆に、8割の時間が、2割の成果しか作っていない。
資産の8割は、およそ2割の人がもっている。
仮に資産を平等に分けても、時間が経つと、やはり同じ割合になる。
80対20の法則を心得れば、効率や収益が向上します。
例えば、私は文書を書く時に、まず予定の2割の時間を使って、8割程度完成させておく。そして、時間があれば、完成度をあげていく。
仮に、時間が作れなかったとしても、既に8割完成しておいたので、安心できる。
本書を読んで、感銘した言葉をいくつかご紹介します。
- 取るに足りない多数によって、停滞と非効率が生まれ、決定的な重要な少数の力によって、活気と効率が生まれる。
- 80%の収益を占める20%の顧客を絶対に放すな。 毎週日曜の夜には、その20%に相当する顧客のファイルを目に通し、メモを取り、ご無沙汰している顧客があったら、手紙を書きか電話をかけろ。
- 顧客を喜んでもらうことも大事だが、少ない努力で大きな見返りが期待できる顧客に的を絞ることがポイントである。
- 成績優秀なセールスマンと同じタイプを雇う。学歴や経歴は必ずしも問題にならない。人間性や取り組む姿勢の方が遥かに重要な場合がある。
- 本当に価値ある仕事だけをメンバーにやらせるには実現不可能な期限を設定するのが一番。期限までに間に合わないと思えば、メンバーは80%の成果を上げるために、必要な20%は何かを真剣に考える。余分にあるには、必ずムダに使われる。時間もそうだ。
- 大事なの味方の数ではなく、正しい味方と正しい関係である。利害を共有でき、必要な時に必要なところで、助けてくれる人が必要。お互いに信頼できる関係でなければならない。
- 物事を広く浅く知っているより、狭く深く知っている方がいい。どの分野でも人並みのことができるよりも、これだけは誰にも負けないという分野をもっていた方がいい。
筆者プロフィール
氏名: 楊 仲慶(ヤン ツォンチン)
生年月日: 1962年6月1日
出 身
地: 中国浙江省
略歴:
1983年7月: 中国浙江大学電気工学部 卒業
1990年9月:
東京工業大学電気電子工学科博士を取得
1990年10月: 東洋電機製造(株)技術研究所入社
1994年1月: 東洋電機製造(株)退社
1993年7月: マイウェイ技研(株)設立
1999年11月: 西安交通大学 特聘 教授
「技術者のビタミン・二週一冊」について
誰もが自分自身を成功させたいと思うはずです。そのために、重要なことは自分のレベルをあげることです。手軽く効果的な方法は、読書です。
【技術者のビタミン・二週一冊】は、技術者にとって読んだ方が良い本を私なりに選び、自分の体験と重ねながら紹介します。
本ビタミンと共に、是非ご一緒に読んでほしいです。
(本連載は筆者が発行するメルマガより筆者の許可を得て転載しています。)
|