2011/11/28 月曜日 23:21:43 JST |
■経済産業大臣賞を受賞
横浜市金沢区で副区長を務める吉田正博氏が「第6回ニッポン新事業創出大賞」(日本ニュービジネス協議会連合会=JNB)の支援部門で、最優秀賞(経産大臣賞、JNB会長賞)を受賞した。横浜型地域貢献企業制度、全国広域産学連携、メガバンクとの金融連携など、市内企業の成長と活性化のための努力が認められた。現職の公務員が受賞するのは全国で初めて。
JNBは新規事業に挑戦する事業関係者相互の啓発・連携を目的に設立された全国各地域のニュービジネス協議会の意見を代表する社団法人。ベンチャービジネスを含むニュービジネスの調査、研究、育成などを実施し、政策提言も行なう。
吉田氏は1977年に入庁し、産業金融、経済政策、経営支援の各課長を務めるなど経済行政一筋に進み、(財)横浜企業経営支援財団の常務理事も務めた。2010年4月から現職。選考では職務ながら「所属組織へのあくなき説得と旺盛な企画力・エネルギッシュな行動力」が評価された。
■シンクタンクの設立へ
「地域経済と地域活性化は私のライフワーク」と同氏は受賞の抱負を語る。じつは、2012年3月に定年を迎える。しかし、その後は再就職することなく自立を目指し、地域づくりのための活動を計画する。
そのひとつが、地域自立・地域活性に向けた研究を進める。「横浜という大都市をベースに、問題や課題を調査研究し、解決に結びつけられるシンクタンクをつくりたい」という。その第一歩が、地域づくりに取り組む大学院への進学だ。「現場は熟知しているが、それをさらに知識で補強したい。また大学院にはさまざまな社会人が集まるので連携も図れる」と語る。市のキャリアが退職後に学生に戻るのは前例もなく異彩を放つ。
■さらに、地域活性化に向けた計画
シンクタンクの設立だけでなく、「これまで横浜市で得た、知識・経験・ノウハウ・産学官の人脈等を地域貢献に役立て社会還元を図りたい」と、今後数年をかけ地域人材のネットワーク化、経営支援・企業支援も考えている。
「横浜から全国の地域と連携し、将来の地域主権と道州制に結びつけたい」と熱く語り、その意気込みを伝えた。
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