横浜リエゾンポート2010(第6回)-参加16大学の紹介(その2) |
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2010/12/06 月曜日 10:24:54 JST |
前回に引き続き、慶應義塾大学・協生館(日吉キャンパス)でおこなわれた横浜リエゾンポート2010のポスターセッションの概要を紹介します。
■関西大学
◇炉内脱硫用の高性能SO2吸収剤の開発
関西大学環境都市工学部 エネルギー・環境工学科 准教授 池永直樹
熱処理中に石炭から生成する酸性有機化合物とCaO、CaCO3および水産廃棄物であるカキ殻が酸塩基反応を起こし、利用効率の高い高性能な吸着剤について紹介する。
キーワード=カキ殻、炉内脱硫、SO2吸収剤。
企業へのニーズ=共同・受託研究の相手企業を探している。自分の研究成果を事業化したい。試作に協力してくれる企業を探している。
◇微生物を利用した廃水処理システムの構築
関西大学化学生命工学部 生命・生物工学科 専任講師 山出和弘
レストランヤ飲食店からの厨房排水及び内分泌かく乱物質について、バイオリアクターによる微生物分解法を用いた技術について紹介する。
キーワード=廃水処理、バイオリアクター、固定化微生物。
企業へのニーズ=共同・受託研究の相手企業を探している。自分の研究成果を事業化したい。試作に協力してくれる企業を探している。
◇醸造菌体残渣からの有用脂質の分離とその応用
関西大学化学生命工学部 生命・生物工学科 准教授 河原秀久
酢酸製造時の残渣中の菌体や培養した酢酸菌体より製造する技術により、アミノ資質を用いると酸や冷凍耐性を持ったリポソーム機能を利用した製品の可能性について紹介する。
キーワード=酢酸菌、リポソーム、耐酸性。
企業へのニーズ=共同・受託研究の相手企業を探している。自分の研究成果を事業化したい。試作に協力してくれる企業を探している。
■広島大学
◇有機ラジカル電池素材としての安定、多機能炭化水素ラジカルポリマー開発
広島大学大学院理学研究科 教授 井上克也
有機ラジカル電池用の新素材として、高安定性炭化水素材料を開発した。伝導性も有しているため、酸化還元活物質としてだけでなく、電解質としても使用できる可能性がある。
キーワード=炭化水素素材、急速充電、長寿命。
企業へのニーズ=試作に協力してくれる企業を探している。
◇二酸化炭素からのメタンガス合成
広島大学先進機能物質研究センター 准教授 市川貴之
低炭素社会実現のために、新たな燃料合成技術が求められている。本技術では、二酸化炭素を原料ガスとして用いて、天然ガスの主成分として知られるメタンガスを合成するものである。
キーワード=環境、メタンガス合成、Co2削減。
企業へのニーズ=共同・受託研究の相手企業を探している。
◇排水等からの微生物を利用したリン資源回収
広島大学工学研究科 教授 大橋晶良
排水や処理水に含有している低濃度のリンを特殊な微生物の機能を利用して100倍程度濃縮化し、100mgP/L以上の高濃度液にする技術である。この技術により、少量になった高濃度リン含有液からその後のMAP法等によるリン資源化を低コストで行うことが可能となる。
キーワード=環境、エネルギー、リン回収。
企業へのニーズ=共同・受託研究の相手企業を探している。
■山口大学
◇アズレニルホウ酸誘導体の効率合成と用途開発
山口大学大学院医学系研究科(理学) 生命物質化学分野 教授 村藤俊宏
「アズレン」は、医薬や精油だけでなく、有機エレクトロニクスの分野でも有用性が注目されています。クロスカップリングで知られるホウ素官能基を導入した「アズレニルホウ酸誘導体」の効率合成を実現しました。
キーワード=アズレン、ホウ素、クロスカップリング試薬。
企業へのニーズ=共同・受託研究の相手企業を探している。自分の研究成果を事業化したい。
◇ダイヤモンドライクカーボンをベースとした新しい導電性薄膜材料
山口大学大学院理工学研究科(理学) 環境共生化学分野 准教授 本多謙介
プラズマCVD法で成膜するダイヤモンドライクカーボン(DLC)に窒素原子を添加することで、DLC本来の高硬度や耐摩耗性に加え、導電性を示す導電性DLC薄膜を合成することが可能です。
キーワード=導電性ダイヤモンドライクカーボン、電気化学電極材料、ナノ構造化材料。
企業へのニーズ=共同・受託研究の相手企業を探している。
◇モータ回生エネルギーの高効率回収システム
山口大学大学院理工学研究科(工学) 電子システム工学分野 准教授 平木英治
電気自動車や産業機器に使われるモータの回生エネルギーを長寿命なエネルギー蓄積デバイスであるEDLCに効果的に回収・再利用する。間を取り持つ双方向コンバータに工夫を織り込むことで、高効率化を図っている。
キーワード=回生エネルギー、高効率化、パワーエレクトロニクス。
企業へのニーズ=共同・受託研究の相手企業を探している。試作に協力してくれる企業を探している。
■高知大学
◇廃棄ガラスからの発泡体の作製
高知大学理学部附属水熱科学実験所 所長 柳沢和道
ガラスビンなどのガラス粉末を水熱処理してから加熱することにより発泡現象が起こり、軽量材(ガラス中空体)を合成できます。この軽量材は、断熱材、吸水材、消音材、マシナブルセラミックス等として利用できます。
キーワード=ガラス、水熱処理、発泡体。
企業へのニーズ=共同・受託研究の相手企業を探している。自分の研究成果を事業化したい。企業ニーズに興味あり。
(敬称略)
横浜企業経営支援財団 http://www.idec.or.jp/
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