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先進企業のCSR(第25回)-メルビック電工㈱ プリント
2010/03/02 火曜日 21:30:09 JST

"クリーン大作戦"で街を美化
地域の企業を巻き込み清掃活動


■国交省の国道事務所も応援

csr-25-1.jpg毎月1日、朝9時から30分間、国道2号線沿いに「クリーン大作戦」の名を染め抜いた旗が立ち並ぶ。5年前から始まった有志企業による歩道周辺の清掃活動だ。近くの国交省横浜国道事務所もごみ袋の回収処分で応援する。仕掛け人となったのがメルビック電工(神奈川区新子安)の田中修社長だ。
神奈川法人会の事業副委員長を務めたときに「神奈川地域美化運動推進協議会」を立ち上げた。協議会の名前を"神奈川地域"としたのは、県下18の法人会に活動の輪を広げたい思いを込めている。月一回の清掃は口コミで広がり現在参加企業は近隣の法人会支部会員会社を含め23社となった。

■歩道に花を植える

田中社長は「業界団体や経済団体で必ずといってもいいほど話題にのぼるのがCSR。そこで、誰でも参加できる活動として地域の美化を考えた」と語る。さらに昨年の夏から「花は人の心をなごませ、地域の美化に欠かせない」と自費で国道沿いに花を植え始めた。今年は年2回の植栽で四季を通じて花を楽しめるようにしたいという。
  csr-25-2.jpg
昭和39年に電気、通信設備の工事会社として創立。その後順調に事業を拡大させ、ネット通販やシステムの構築といったIT関連事業にも乗り出した。いまでは店舗の改装工事や住宅の水周りのリフォームなども手がけ、いわばチャレンジ精神が原動力となって企業を発展させた。平成10年にISO9001、21年にはISO14001も取得。横浜型地域貢献企業に認定されており、今年は男女ともに働きやすい職場が選ばれる、よこはまグッドバランス賞の獲得にも照準を合わせる。

■若手社員の"やる気"が出た
じつは、CSRを始めたきっかけのひとつに社員の意識改革もある。たとえば、環境負荷を低減させるため今年からスタートしたのが「MGP(メルビック・グリーン・プログラム)2010」。若い人を中心に組織し、業務の負担とならず実行できるプランを考えた。毎週1回1時間ほどの会議を重ね2ヵ月半ほどで完成させるが、プランニングの際に部門を越えた社員同士のコミュニケーションが図れ、自然と社内の雰囲気も変わった。視野も広がり社員のなかに「仕事を通じて社会にどう貢献するのか」という共通の意識も生まれたという。「自分と会社との関係を改めて考えることで、特に若い人のモチベーションが上がった」とする。
このほか、同社ではインターンシップ制度を設け、市内の工業高校から毎年2名ずつを受け入れる。また、市のこども青少年局からはニートの若者を受け入れ、作業現場を見学させて働くことの面白さも伝えている。こうしたCSR活動は社内外にさまざまなインパクトを与え、事業の活性化につながっているようだ。今後はクリーン大作戦をさらに拡大させ「神奈川法人会の事業活動として取り込めるよう努力したい」と田中社長は意気込んでいる。
(取材協力:横浜市/横浜企業経営支援財団/他)

メルビック電工㈱:http://www.melvic.co.jp
横浜型地域貢献企業認定

 
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