2009/11/16 月曜日 09:34:57 JST |
ネット上のソフトを簡単利用
サーバー増設不用の新サービス
(株)ネットフォレスト
■クラウドコンピューティングを活用
グリーンIT(情報ネットワークを利用した省エネ化)で注目されているのが、クラウドコンピューティングだ。インターネットにつながっている世界中のサーバーやストレージを利用できる環境にして、新たにサーバーなどのハードウエアを増設することなく、膨大なデータを扱うのである。これにより省エネ化のみならずコストも大幅に削減できる。このクラウドコンピューティングを利用したこれまでにないサービスがスタートした。ネットフォレストの「クロスアップス」だ。キャッチフレーズは"WEBアプリケーションのコンビニ"。
WEBアプリケーションとはインターネットからダウンロードして使用するソフトのことで、現在ネット上には経営をはじめとして教育、科学などあらゆる分野のアプリケーションが存在している。しかし、開発したコンピューター言語違うため、これらを利用するにはプログラム言語に合わせたサーバーを用意しなければならない。つまり、いくら優れたアプリケーションネット上にあっても、コストのかかるサーバーを増設できない企業や学校は使えなかった。また利用できる環境が整っていてもプログラムを自分でダウンロードしてインストールする必要があり、専門知識がなければ手を出しづらかった。
■サーバー管理でセキュリティ
クロスアップスはこれらの問題をすべて解決するサイトとして登場した。技術的にはサーバーの仮想化と、ソフトのインストールならびに初期設定の自動化を行った。これにより、利用者はサーバーの増設コストや手間をかけることなく、サイトにアクセスすればそこに登録されたソフトをあたかも自分のPCにインストールされているように使うことができるのだ。コストは同社のサーバーレンタル料を含め月4000円程度(オープンソフトと商用で異なる)。また、セキュリティも特徴のひとつだ。一般にクラウドコンピューティングは自らサーバーを管理できないことから情報流出に懸念があった。しかし、ネットフォレストはデータセンターを運営しており、クロスアップスのデータはそのサーバーで運用される。このため入力データが適切に管理され、情報の漏洩を防ぐことができる。
■初年度4000件の利用を計画
開発を担当した作村裕史氏は「ひとつのアプリケーションを複数のユーザーに提供するのがAPS(アプリケーションサービスプロバイダ)。クロスアップスは複数のアプリケーションを複数のユーザーに適用することができる。これによりネット上に多数存在するアプリケーションの活用が容易となり、その流通を活発化させることで、結果的に社会の省エネ化や省コスト化を進められる」と説明する。
利用できるアプリケーションは分野別に順次充実させる予定で、年内には20~30の利用が可能となる見込み。初年度は4000件の利用で売り上げ2億円を計画。今後はAPSを行っているIT企業との提携によるソフトの開発、また各種業界団体や企業グループと提携し会員向けに推奨しているアプリケーションの普及促進を狙いたいという。
クロスアップスのトップページ
クロスアップスのアプリ詳細ページ
㈱ネットフォレスト:http://www.netforest.ad.jp
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