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ヨコハマの環境力(第4回)-Mywayプラス(株) プリント
2009/09/04 金曜日 07:24:58 JST

動力を電気に変えて脱CO2
車両の電動化装置をパーツで提供


■大手メーカーが独占する技術
低炭素社会を実現するために必要不可欠なのが、CO2を排出しない社会の仕組みつくりだ。そのなかで、いま注目されているのが電気自動車などのガソリンエンジンの電動化である。これまでの化石燃料を使う内燃機関を電動モーターに代えることで、CO2の排出を大幅に削減するのである。自動車メーカー各社が電気自動車の本格的な普及をにらみ、すでに製品化を進めていることはよく知られている。
ただ、その一方でこれらの電動化技術は一部の大手メーカーが独占しており、これから新しく取り組もうとする企業にとってハードルが高い。そこで、こうした技術格差を埋め、より広い産業で動力の電動化が進むよう、関連するノウハウと、必要なパーツを供給しようとする企業が注目集めている。市の価値組企業にも認定されているMywayプラス(マイウェイプラス)もその1社だ。
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■各種産業に電動化で応える
同社の得意分野は長年にわたり培ってきた電力変換技術、モーターコントロール技術で、そこには充電池から電気を取り出しモーターを制御するまでの電動化のすべてのノウハウが含まれている。これをひとつのシステムとしてまとめ、各種産業向けに提供できる体勢を整えているのだ。
楊仲慶社長はこう説明する。「たとえば、フォークリフトのような特殊車両や草刈り機のような農業用の機械など、どの業界でも動力装置の電動化ニーズがある。しかしより効率的な電動装置を一から自社開発していたのでは時間もコストもかかる。これでは採算ベースに乗る製品をなかなか作れない。そこで電動装置の基幹となるモーターコントロールに係わるすべてをパーツ化し、ノウハウとともに提供すればより短期間で低炭素社会への移行が可能となる」。さらに、電動化という環境対策で製品に付加価値がつけば、提供先企業に新たなビジネスチャンスも訪れる。同社ではこれら電動化パーツの生産を中国で行い、価格競争力も視野に入れる。近く量産化を踏まえ、自社工場を上海周辺に建設する計画だ。

■電気自動車に長年の実績
現在、市場として注目しているのが特殊車両のメーカー。「提供する電動化技術を評価してもらえる」と語る。また、自動二輪に代わって今後の普及が見込まれている電動自転車も「価格競争力がつけられるパーツを提供できる」と楊氏は強調する。
ちなみに、技術の背景にあるのが豊富な研究開発の実績だ。同社はこれまで太陽光発電や風力発電など、新エネルギーの分野で大学や各種研究機関に電力変換のための実証試験装置を納めており、また自動車メーカーには電動自動車の開発に不可欠な試験装置も納入してきた。さらに取引先の人材育成という教育分野も事業として行い、これらを分社化した3社で担当してきた。今回の電動装置のパーツを製造販売するにあたっては総合力を発揮するため3社を統合した。
4年後の売上目標は50億円で株式の上場も視野に入れる。低炭素社会に貢献し環境をビッグビジネスに育てる同社の今後が注目されそうだ。

Mywayプラス(株):http://www.myway.co.jp

 
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