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ヨコハマの環境力(第1回)-横浜市の対応 プリント
2009/05/13 水曜日 13:35:23 JST

温暖化対策は「選択と集中」
市民力と企業力の相乗効果でCO2を削減


■今後16年で排出量を30%以上削減
kankyou-1.jpg低炭素化社会づくり進め、2008年に環境モデル都市として国から認定された横浜市。その決意表明とも受け取れる行動方針「CO-DO30(コード30)」は、2025年度までにCO2の排出量を30%以上(1990年度比)削減することを掲げた。この目標を達成するためのキーワードが市民力と企業力だ。家庭と企業が一体となって低炭素化社会を構築しようというのである。
しかし、2025年までは後わずか16年。しかも世界的な経済危機のただ中にあって、環境への取り組みはややもするとトーンダウンしがちだ。いま、何をすべきなのか、横浜市地球温暖化対策事業本部(以下対策本部)の地球温暖化対策課長の髙橋俊和氏に今年度の市の対応について話しを聞いた。

■セミナー情報を市民、企業に情報発信
「選択と集中でスピード感のある対策が求められる」と髙橋課長は語る。対策本部は2008年に設置された副市長直属の組織で、CO-DO30を実行するために各部局を横断的に調整する、いわばコーディネーター的な役割担っている。ただ、温暖化防止対策と言ってもその対象範囲は広い。そこで、短期間で確実に効果を上げるため、市民力、企業力ともに絞り込んだ施策を実行したいという。
そのひとつがヨコハマ・エコ・スクール(YES)だ。対策本部が核となり、さまざまな団体、大学、企業などが予定するCO2削減のためのセミナーや活動のスケジュールを収集し、これをひとつにまとめて市民や企業に提供する。環境問題に関心があってもセミナーの開催を知らず、これまで積極的に参加できなかった市民や企業を取り込むのが狙いだ。
「セミナーはそれぞれの大学や企業が単独、単発で行うことが多く、開催スケジュールは一般市民や企業に伝わりにくい。たとえば、市内大学と提携して環境関連のセミナーを集める方法もある。情報発信の方法については今後検討する」という。

■削減計画の作成を企業に義務付ける
また、企業力についてはすでに施行されている「横浜市生活環境の保全等に関する条例」の改正で、「地球温暖化対策計画書制度」を運用し、より強制力を持たせる方針だ。これにより、大規模排出事業者はCO2削減のための計画書作成をなかば義務付けられることになる。
一方、市と協働しCO-DO30を実行する横浜市地球温暖化対策推進協議会(中原秀樹会長)には期待を寄せる。同協議会は個人、企業、団体が会員となった組織で、チームCO-DO30とも呼ばれており、環境問題に意識の高い、いわば市民力と企業力が結集した団体といえる。髙橋課長も「温暖化対策のなかで重要なポジションを今後占めていく」と評価する。
市は今年度中に、国の温暖化対策推進法に基づき、地球温暖化防止活動推進センターを市内団体のなかから選んで指定する。今後の市の動向が注目されそうだ。

横浜市地球温暖化対策事業本部:http://www.city.yokohama.jp/me/kankyou/ondan/

 
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